貨物自動車運送事業法の第63条、その内容とは?

運送業の運賃・料金に関わる貨物自動車運送事業法第63条って何?

パレット
 トラック運送事業者やトラックドライバーの運賃が低下した際に
物流を保護するために作られたとされる貨物自動車運送事業法の
第63条。
 とはいえ、貨物自動車運送事業法の第63条といわれても、おそらく
99%もの人が「???」という反応を示すのではないかと思われるので
運送業者の運賃に関わるこの法律について、どういうメリットや意味が
あるのか
を調べてみました。
貨物自動車運送事業法について

【貨物自動車運送事業法とは?】
貨物自動車運送事業法  まず、貨物自動車運送事業法とはどのようなものなのかというと
wikipediaによると

●貨物自動車運送事業法
貨物自動車運送事業の運営を適正かつ合理的なものとするとともに
貨物自動車運送に関するこの法律及びこの法律に基づく措置の遵守等を
図るための民間団体等による自主的な活動を促進することにより
貨物自動車運送事業の健全な発達を図り、もって公共の福祉の増進に
資することを目的とする日本の法律である。

とのことで、要するに「運送業者のための運送業者による運送業者の
ための法律」といったところでしょうか。
 ちなみにこの法律の範囲がおよぶのは

●一般貨物自動車運送事業
●特定貨物自動車運送事業
●貨物軽自動車運送事業

の3業種に限るようです。

【第63条の内容や意味とは?】
 そんな貨物自動車運送事業法の第63条には、どのようなことが
記載されているのかというと

第六十三条(標準運賃及び標準料金)
  • 国土交通大臣は、特定の地域(特別積合せ貨物運送に係る運賃及び料金に あっては、特定の地域間。以下この項において同じ。)において 一般貨物自動車運送事業に係る運賃及び料金がその供給輸送力及び輸送需要量の 不均衡又は物価その他の経済事情の変動により著しく高騰し、又は下落する おそれがある場合において、公衆の利便又は一般貨物自動車運送事業の健全な 運営を確保するため特に必要があると認めるときは、当該特定の地域を指定して 一般貨物自動車運送事業の能率的な経営の下における適正な原価及び適正な利潤を 基準として、期間を定めて標準運賃及び標準料金を定めることができる。
  • 国土交通大臣は、前項の規定による標準運賃及び標準料金を定めたときは 遅滞なく、これを告示しなければならない。

と記されていて、つまりは国が標準運賃や標準料金を定めることによって
万が一、需要と供給のバランスが崩れて運賃が崩壊してしまったと
してもトラック運送業者が健全に運営できる、というドライバーに
とっても事業者にとってもまさに願ったり叶ったりな制度となっていて
今注目を集めているというわけです。

なぜ未だに第63条が発令されないのか?

【国土交通省の反応】
国土交通省  しかし、このようなトラック運送業界の窮状にあってもそんなルールが
新しく適応されたなんていう話は聞いたことが無いですよね。

 これはなぜかというと、国交省は63条の発動については否定的な見解を
示していて、63条ではなく同法第26条にある事業改善の命令(運賃・料金の
変更命令)の可能性を示しているから…というわけです。
 では第26条でも良いのではと思う方もいるかもしれませんが、実は
第26条は過去に一度も発令したことがない上に、実際に運賃に関して
手が入るかどうかは実現性・有効性は大いに疑問視されていて
結局何も変わらない可能性すらあるみたいなんですよね。

【今後の適応は?】
 その理由としては、「国土交通省が取っている自動車輸送統計年報の
実車率と運賃の推移が横ばい状態なので危機的状況にあるとは言えない」
とのことで、残念ながら今後も第63条の適応はありそうにないのが
現状です。

どうすれば良いのか?

【トラックのドライバーや運送業者にできること】
 中小企業が業界の9割を占めると言われる陸運業界ですが、このような
状況で運賃を確保して経営を健全化するには国土交通省が役に立たない以上
やはり今回話題になっているような「貨物自動車運送事業法」や少し前に
取り上げた「トリガー条項」といったことの理解を深めて声を大にして
下から動かしていく
というよりほかはなさそうですね…。

●軽油の暫定税率が0円になるトリガー条項とは?
http://torack7.blog.fc2.com/blog-entry-341.html
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