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【原因・対策】タンクローリー運転時におきた事故事例を知りたい!

タンクローリー事故事例の紹介や原因と対策

 石油や劇薬などを運搬する上で、欠かせないタンクローリー。

 ガソリンスタンドに石油を運ぶ際に使われているので、街中で見ることも
ある馴染みの深い形状のトラックです。
 しかし、石油をはじめ、劇薬など危険物を積んで走行するため、大事故が
発生する可能性もあります。

 そこで今回は、タンクローリーの運転作業中に実際に起きた事故事例を
基に原因と対策
についてまとめてみました。


事例1.横転によるLPガス爆発

横転したタンクローリー
【ハンドル操作ミスによる横転】
 まずは、横転によるLPガス爆発の事例を確認していきましょう。

○発生状況

 夜間に国道を走行していた5トン積みタンクローリーが、居眠り運転からのハンドル操作ミスで横転。

 当時タンクローリーは60km以上スピードが出ており、横転後車体がすべり8m先の陸橋支柱に激突。

 転覆時の衝撃により安全弁と液面計が破損、タンクローリーは縁石に衝突、破裂部分から殆どのLPガスが充満、噴出5分後に着火、爆発。

 LPガスは国道沿い200mまで広がり、後に発火。発火原因は不明だが、付近の民家にあった焼却炉の残り火、自動車の排気ガスに含まれる火の粉、タンクローリーのエンジン部分などが原因と推定される。

 この事故は運転手の居眠り運転によりタンクローリーが横転し、運搬
していたLPガスが漏洩後火がつき、爆発が起こりました。

 この事故の原因は、以下の要因が考えられます。

○作業原因

1.居眠り運転
 事故の直接の原因は運転手の居眠り運転であり、危険物を運搬する際は常に万全の体調で望む必要がある。

2.突起物の破損(安全弁と液面計)
 国道沿い200mまでLPガスが充満した理由は、突起物の破損によるLPガス漏洩である。

 居眠り運転は車種に限らず危険ですが、タンクローリーの運転手が
居眠り運転を行ってしまうと、危険物を運ぶので大事故につながる
可能性があります。

 では、この事故に対する対策とはどのようなものがあるのでしょうか?

○対策

・長距離移動や連続運転が続く際は運転手を2人を配備
・運搬経路の提出
・安全弁と液面計の破損防止措置

 これは、一般高圧ガス保安規則という法令により、運転中に万が一の
事がないように、長距離運転時は運転手2人を充てる事と、運搬経路の
提出を行わせて、人通りが少ない経路を走る事が事故後に義務付けられ
ました。

 さらに、破損すると危険な安全弁と液面計も強化することで、内容物
の漏洩を防ぐ措置を取っています。


事例2.軽油積み込み中に爆発

炎上する大型タンクローリー
【積み込み中にタンクが爆発炎上】
 次に、軽油の積み込み中にタンクが爆発炎上した事例を確認しましょう。

○発生状況

 事故を起こしたタンクローリーは、7つのタンクに分けられており、最大20キロリットルまでガソリンや灯油、軽油や重油を積載可能であった。

 事故当日、運転手Aは1回目の運搬を終え、2回目の業務のために油槽所に戻っていたが、軽油を積み込む作業中に事故が発生した。

 2回目の積み込み時は、4つのタンクにガソリン10キロリットル、1つのタンクに灯油2キロリットルを積み、残り2つのタンクに軽油を積むためタンクローリーを軽油積込施設に移動された。

 運転手Aは、「積込作業安全基準」に従いタンクローリーの静電気を除去するため、タンクローリーのアース用導線をアース用設備に接続、自身も人体用除電バーで静電気を取り除いた。

 その後、タンクローリー上で軽油4キロリットルをタンクに積込み、隣のタンクに軽油を積込み中、タンク内で突然火が上がり、爆発が起こった。

 タンクローリーは全焼し、運転手Aにも火が燃え移った。

 この事故は、タンクローリーのタンクに軽油を詰め込む際、何らかの
原因でタンク内が炎上し、タンクローリーと運転手が被害に遭いました。

 この事故の原因としては、以下のものが考えられます。

○作業原因

1.軽油積込み中に可燃性蒸気が広まった
 この油槽所には、タンクローリーのタンク内に残留する可燃性蒸気を取り除く設備がなく、積込み前のタンク内の洗浄も行っていなかった。そのため、灯油の可燃性蒸気が軽油積込み時タンクに充満した。

2.静電気による火花
 この油槽所の積込用ホースは、タンクの底まで届くパイプとなっておりタンクの底で電流が流れる仕組みになっていた。そのため、このパイプが軽油積込み時にタンクの底に届いておらず、軽油が帯電してしまい、ホースに蓄積した静電気により火花が発生し、着火した。

 このように、タンク内の安全保持作業を怠ると、事故が起こる可能性が
高くなります。

 では、この事故に対する対策とは、どのようなものがあるのでしょうか?

○対策

・タンクローリーへの積込み作業前に、可燃性蒸気を取り除く機器を使用
・静電気防止対策として、ホースの先端を底面に確実につける

 つまり、タンク内の可燃性蒸気を取り除く機器を用意し、静電気対策用の
ホースを底面に付けていれば、この事故は防げたといえます。


事例3.過酸化水素輸送中に爆発

炎上する小型タンクローリー
【走行中にタンクが爆発】
 最後に、高速道路の走行中にタンクが爆発した事例を確認しましょう。

○発生状況

 事故を起こしたタンクローリーは、普段は塩化鉄や塩化銅溶液といった液体を運搬していたが、この日は毒物および劇物指定品である濃度30~35%の過酸化水素を約400リットル運搬していた。

 しかし、高速道路の走行中、突然タンクが爆発し、周辺にタンクの破片が飛び散り、爆風により周辺ビルのガラスが割れて落下し、周辺住民が多数負傷した。

 さらにタンクの破損により過酸化水素が周囲に漏れ、過酸化水素から発生したガスにより周辺住民が眼や皮膚に障害を訴え、運転手も全身に炎症を起こす重傷になった。

 では、この事故にはどのような原因が考えられるのでしょうか?

○作業原因

 1.過酸化水素は、塩分と合わさると爆発の危険性があり、タンク内で過酸化水素と塩化鉄や塩化銅溶液が合わさって爆発した。

 この事故は普段運搬していない劇物を運搬した事によりタンク内で
爆発がおき、周囲に大きな被害を与えた事故と言えます。

 このように、薬品どうしの特性を知っておかないと、思わぬ事故に
繋がることがあります。

 この事故に対する対策ととしては以下が挙げられます。

○対策

・危険物の運搬の際はイエローカードを携帯、提示する
・危険物取扱者の配備
・化学薬品は安易に取り扱ったり、輸送しない

 このイエローカードとは、危険物の運搬を行う際に、万が一の事故に
備えて乗務員が行うべき処置が記載されたカードです。
 危険物の事故では、上記のように二次災害に繋がることも多いので、
消防や警察に連絡が出来るようにイエローカードには連絡先が記載され
ています。

 このようにタンクローリーは、危険物を積載している事だけあって、
大きな事故を引き起こす危険性があります。

 タンクローリーのドライバーは、常に事故への意識を持ち、安全運転
を心がけるようにして下さい。

 また、タンクローリーに関連する記事を掲載してあるので、こちらも
あわせてどうぞ。

○タンクローリー運転手の年収と必要な資格が知りたい!
http://torack7.blog.fc2.com/blog-entry-530.html

○トラックで危険物、毒物などの輸送時に必要な免許、事柄
http://torack7.blog.fc2.com/blog-entry-30.html



もっと知りたい重機やトラックの事故事例

【その他事故事例の紹介】
本を読む人  今回はタンクローリーの事故事例を紹介しましたが、以前には
トラックやその他重機の事故事例をまとめています。もし興味が
ありましたら、ご覧になってみてください。

○事故事例集
http://torack7.blog.fc2.com/?tag=物流事故事例集
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